2026/02/17
前回は「多裂筋の機能低下=腰椎の後弯(丸まり)」が起こり、筋筋膜性腰痛につながることをお伝えしました。
今回はその“そもそもの原因”である下半身からの影響について、分かりやすくお話しします。
■ なぜ腰椎が後弯してしまうのか?
腰椎は本来、ゆるやかに前に反ったカーブ(前弯)があります。
しかしこのカーブが失われ、後弯(丸まり)になると――
・多裂筋(インナーマッスル)が働きにくい
・アウターマッスルが過剰に緊張する
・筋膜の滑走が悪くなる
結果として「筋筋膜性腰痛」が起こりやすくなります。
ではなぜ腰椎が丸くなるのでしょうか?
■ 原因は“下半身の硬さ”
① 股関節の伸展・外転の可動域低下
股関節がしっかり伸びない、外に開かない状態になると、
歩くときに脚の後ろへの蹴り出しができません。
その代わりに――
腰を丸めてバランスを取ろうとします。
これが積み重なることで、骨盤が後ろに倒れ、腰椎が後弯します。
② 足関節の背屈制限
足首が硬く、つま先を上に上げられないと
・しゃがみにくい
・階段が辛い
・歩幅が狭くなる
すると体は前傾姿勢になりやすくなります。
前に倒れないように腰や背中の筋肉が頑張り続けます。
その結果、多裂筋がうまく働けず、腰の安定性が低下します。
③ 胸椎の可動性低下も影響
背中(胸椎)が動かないと、
身体は下からも上からも固められた状態になります。
すると真ん中にある腰が代償的に負担を受けます。
腰は「動かす場所」ではなく「安定させる場所」です。
それなのに動かされ続けることで痛みが出ます。
■ 改善のポイント
筋筋膜性腰痛を改善するには
「痛い腰を揉む」だけでは足りません。
✔ 股関節の伸展可動域を広げる
✔ 股関節外転筋を活性化する
✔ 足関節の背屈可動域を改善する
✔ 胸椎の伸展・回旋を取り戻す
✔ 多裂筋を再教育する
これが重要です。
■ 頑張り筋とサボり筋のバランス
腰痛の多くは
・頑張りすぎている筋肉(過労筋)
・働いていない筋肉(不労筋)
このアンバランスから起こります。
股関節や足首の硬さを改善し、
正しい姿勢と歩行を取り戻すことで、
多裂筋が自然に働き、
腰椎の前弯が回復し、
腰の負担が減っていきます。
■ まとめ
筋筋膜性腰痛は
「腰が悪い」のではなく
✔ 股関節
✔ 足関節
✔ 胸椎
これらの可動性低下が積み重なった結果です。
原因を見つけて整えていけば、
慢性腰痛でも改善の可能性は十分あります。
腰だけに注目せず、
全身を診ることが本当の改善への近道です。