2026/02/12
前回は、腰のインナーマッスルである多裂筋の弱化により、アウターマッスル優位となり腰痛が起こる、というお話をしました。
今回は「なぜ多裂筋が弱くなるのか?」
その原因の一つである上半身の姿勢について解説します。
◆ 多裂筋が弱くなる=腰椎が丸くなる(後湾)
多裂筋は、背骨を一本一本安定させる大切なインナーマッスルです。
この筋肉が働きにくくなると、腰椎は自然な反りを失い、**丸く(後湾)**なりやすくなります。
では、なぜその状態になるのでしょうか?
◆ カギは「胸椎」の動き
背骨は
- 首(頚椎)
- 背中(胸椎)
- 腰(腰椎)
と分かれています。
現代人に多いのが、
胸椎の動きが悪く、丸く固まっている状態です。
胸椎の可動域が低下すると、身体は代償として
・顔が前に出る(ヘッドフォワードポスチャー)
・肩が内側に巻く(巻き肩)
・背中が丸くなる(胸椎後湾)
という姿勢を作ります。
◆ なぜその姿勢になるの?
本来働くべき筋肉がサボっているからです。
例えば
- 前鋸筋(肩甲骨を安定させる筋肉)
- 菱形筋(肩甲骨を背骨に引き寄せる筋肉)
- 上腕三頭筋(腕を支える筋肉)
これらが弱くなると、肩甲骨が安定せず、猫背姿勢になります。
さらに
- 手関節周囲の筋肉
- 前腕の筋肉
- 手の細かい筋肉
が弱くなると、前腕は回内(内向き)しやすくなり、
それに伴い上腕は内旋します。
すると胸が閉じ、背中が丸まり、
結果として
胸椎後湾
↓
腰椎後湾
↓
多裂筋の機能低下
↓
アウターマッスル優位
↓
腰痛発生
という流れが出来上がります。
◆ 腰だけを治療しても戻る理由
腰が痛いからといって
腰だけを揉んでも、その場しのぎになります。
本当の原因が
「胸椎の動き」
「肩甲骨の安定」
「上半身の筋バランス」
にあるからです。
◆ 改善のポイント
・胸椎の可動性を取り戻す
・肩甲骨を安定させる筋肉を働かせる
・サボり筋を鍛え、頑張り筋を休ませる
これが筋筋膜性腰痛改善の鍵です。
腰は“被害者”であり、
原因は上半身にあることが非常に多いのです。
腰痛でお悩みの方は、
一度ご自身の「姿勢」と「胸の動き」を確認してみてください。
腰痛改善のヒントは、背中にあります。